げんき米の生産者を訪ねて 2. 枝川仁子さん(笠間市随分附・丸エビ倶楽部)
「げんき米の生産者を訪ねて」第2回目は、笠間市の枝川仁子さんです。
枝川さんは丸エビ倶楽部米部会で唯一の女性生産者です。2号こしひかりの生産者として米作りに精進しています。
父より受け継いだ田んぼ
枝川さんのお父さんは「ひとめぼれ」「コシヒカリ」を祖父の代から作っていました。そのお父さんが急逝したため、枝川さんの米作りが始まります。お母さんから作業の手順を習いながら、米作りを引き継ぎました。お父さんの時代は、質より量、肥料もたくさん使っていたそうですが、枝川さんはそれを見直し、現在は極力農薬を使わない「丸エビ倶楽部」の農法で減農薬栽培に取り組んでいます。平成18年からは米の品種を生活クラブ向けの「げんき米2号(こしひかり)」一本にしぼりました。
圃場
圃場は笠間市随分附 の自宅の隣にあるため、作業をするにはとても便利です。広さは1町歩ほどで(約1ha)、田んぼは水はけが良い土壌で、台風などの風の被害があまりないため、米作りに適している地域です。用水路が整備された現在は、霞ヶ浦から水を引いていますが、それ以前は隣にある溜池(西池)の水を利用していました。「ずいぶん遠いところから水を引いているのだなぁ」という印象でした(溜池の水も何かの時は使うそうです)。▲笠間市・枝川さんの圃場にて
作業は一人で
作業は田植え以外、基本的に枝川さん一人でこなします。田んぼの作業だけではなく、その周りの除草作業もあるので、米作りのシーズン中は稲刈りが終わるまで気が抜けません。「自分の時間」で動けるのはメリットですが、「一人での作業は重労働だろうなぁ」と感じました。除草した草や柘植(田んぼ横が庭でそこには柘植の生け垣がありました)の剪定をしたものは田んぼの肥料「緑肥」として使っているそうです。田んぼの除草は4成分入った除草剤を1回使用。残りは手作業とのことでした。▲お米の保管場所。写真左手にあるのが乾燥機。
げんき米の保管場所
枝川さんの田んぼでは、約200袋分のげんき米2号(こしひかり)が収穫できます。収穫した米はすべて生活クラブの組合員へ供給しています。稲刈りした後は、乾燥(14~15%)させて籾摺りをします。その後、自宅敷地にある倉庫で保管します。倉庫には冷蔵設備がないため、枝川さんのお米は新米時期から3月くらいまでが供給期間となっています。後継者問題
今のところ後継者は見つかっていないそうです。とても良い土なので、作り手が見つかってくれるといいですね。枝川さんも「だれかがやってくれるといいんだけど」と話していました。枝川さんから組合員へメッセージ
枝川さん「おいしいと言われるとうれしいです。お米を作る張り合いがでます。また、今回のように組合員の顔を見る機会があるのもいいことですね」とても控えめな印象の方ですが、笑顔が素敵で米作りに真摯に向き合っている姿が印象的でした。
▲保管されている「げんき米」
げんき米を楽しむ
丸エビ倶楽部の「げんき米」は特別栽培の認証を毎年受け続け、さらに米部会で毎年勉強会をして切磋琢磨して米作りをしています。それでも、米の味は水や土壌に食味も影響されるので、その地域(土壌)にあった米を作れるか否かは、生産者の腕の見せ所です。げんき米は“単一品種、単一生産者”が特徴なので、それぞれの生産者の自慢の米の味を楽しんでほしいです。私は、女性の生産者を応援したいという気持ちもありますが、枝川さんの作るお米は個人的にとても好きです。今回、お話を聞くことができて良かったです。(文 / Y.S 単協消費委員・牛久)
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