生活クラブ茨城・消費委員会からの大切なお知らせ
ちょっとだけ、お米について語らせてください!
生活クラブのお米事情
2024年8月上旬に発生した地震や台風の影響で全国的にお米が品薄状態となったことにより、生活クラブにおいてもお盆明け以降に米の注文が急増し、提携産地と契約した在庫量がひっ迫しました。そのため、9月から10月にかけて注文書やeくらぶ、注文専用ダイヤルで注文された米は欠品となりました。
そんな状況の中、茨城単協の「げんき米」は、丸エビ倶楽部と提携していますので、滞ることなく組合員に配達されました。令和の米騒動の中、「げんき米の予約登録をしていてよかった」という声が多く聞かれました。
生活クラブ茨城だけのお米「げんき米」
「なぜ単協独自米を作るの?」=地産地消で持続可能な農業を支えます
【環境負担の軽減】
・輸送距離が短いことで、コスト・CO を軽減できます。- ・農薬を減らすことで、環境・生き物への負担を軽減し、環境保全に取り組みます。
【確かな安全】
- ・「げんき米」は、化学肥料不使用・農薬は慣行農法の5割減で生産しています。
(茨城県の特別栽培承認を受け、その基準以下の農薬数です)
・放射線の汚染状況の把握をしています。
【生産者との距離が近い】
【「必ず」届く安心】
- ・令和の米騒動の中、げんき米を予約登録していた組合員は、心配せず食べ続けられました。 それは「食べる約束」(事前に袋数を約束)する事で、丸エビ倶楽部が「つくる約束」を守ってくれているからです。
「予約登録」について
~組合員の「食べる約束」と、生産者の「作る約束」~
げんき米は、基本的に「予約登録」でしか食べることができません。組合員は年間に食べるお米を「予約登録」することで、げんき米を食べることができます。どうして「予約」だけなのか?
それは、お米を作る量を前もって決定することで、生産者が安心してお米を作ることができるからです。たくさん作っても、全部食べてもらえない可能性があると、作る方も不安ですよね?
「予約」は生産者に対する「食べる約束」です。生産者の不安を取り除き、計画的な生産を可能に しています。また、お米作りに集中できる環境を整えているとも言えます。生産に集中できるから、 農薬を極力使わない・有機肥料による栽培という、時間も労力も必要な栽培にチャレンジできます。私たち組合員が「食べる約束」をすることで、生産者は安心安全なお米を「つくる約束」を果たせるのです。
げんき米を作る量は、毎年 2 月頃に生活クラブ茨城と丸エビ倶楽部で協議して決めています。協議会までの期間に、私たちはなるべくたくさんのお米を作ってもらうために、前年の10月から予約登録活動を始めます。協議会までに集まった予約の数で、その年に生産者が作るお米の量を決めています。丸エビ倶楽部は、そこで決まった量のお米を作り始めます。
化学成分をほとんど投与されない田んぼにはたくさんの生き物が生息できます。田んぼの水は 河川に流れ込むので、川や海の汚染を軽減します。それは、川や海の生き物を食べる私たちにとっ て、影響がないこととはいえません。私たちが食べる 1 袋のお米(5kg)は、たたみ6畳分の田んぼ で作られています。6畳分のたたみの広さをイメージしてください。10袋予約したら、20袋予約したら……かなりの広さですよね? それだけ食べれば、その分の田んぼが必要になります。つまり、「げんき米」という環境に優しいお米を作る田んぼが維持されるということなのです。
「予約」は、単純に「お米の購入を事前にする」ことだけではありません。生産者や環境にとって も、やさしい行動になります。げんき米の「予約」が少ない状態が続くと、生産者は生産できなくな り、河川や海が汚れ、魚介類も採れなくなります。私たちの行動は、私たちに跳ね返ってきます。
だから、「予約」が大事なのです。
「げんき米」の価格について
皆さんすでにご存じかと思いますが、生活クラブ連合会「共同開発米」(「食べるカタログ」に掲載されているお米)の新米価格は、昨年と比べて300円以上値上げされました。しかしそれでもなお市場価格との差が開いていると各地の提携生産者から要請があり、協議の結果年明け1月からさらに価格の改定(値上げ)が決定されています。
一方、生活クラブ茨城の独自消費材「げんき米」の価格は、収穫の前年度2~3月頃、米生産者の方々と生活クラブ茨城代表の組合員と職員が、直接顔を合わせて話し合って決めています。消費する側の私たち組合員が作付け量を依頼(食べる約束)、生産者がそれを請け負う(つくる約束)の信頼関係があって成立する価格です。
「げんき米」の田んぼは、市場価値が高い厳しい基準で栽培されています。(【確かな安全】参照)生産者がこの安全基準を守りつつ採算の見合う価格の「げんき米」を提供するためには、実は、年17,000袋分の作付けが必要なのです。しかし残念なことに、ここ数年間組合員数は増えているのに、利用は低迷(2023年実績:13,221袋)。生活クラブ茨城は生産者が要求する「生活を維持し、お米を作り続けることができる再生産可能な価格」にまで決めることができず、5年計画で少しずつ要求価格に近付ける約束を取り決めました。このような理由から2025年秋に収穫される「げんき米」の価格は、現在の価格よりも値上がりする見込みです。しかし作付け袋数が多いほど、価格の上昇は抑えられます。
ここで組合員の皆さんには一度立ち止まって、生産者・消費者(組合員)両者ともに納得できる「お米の適正な価格とは?」を考えてほしいのです。「今年はスーパーのお米が高かったから」ではなく「美味しくて安心安全な米作りを守ろうとする生産者たちの努力の成果」を評価してぜひ「げんき米」を選んでほしいのです。
組合員の皆さんが大勢予約登録することで「げんき米」は利用しやすくなり、また茨城のSDGs農業も広がるという、いいことづくめの未来が待っています。
配布された予約登録用紙に必要事項を記入の上、提出してください!(〆切1月31日まで)
3種それぞれへの記入もOKです!
・げんき米1号(ゆめひたち)5㎏
・げんき米2号(コシヒカリ)5㎏
・げんき米玄米(コシヒカリ)5㎏