小川仙月さん講演会報告

小川仙月さん講演会
「放射能汚染・・・私たち市民はどうすればよいのか?」報告

2月7日、牛久ブロック放射能対策チーム企画で、小川仙月さん講演会に参加しました。50名の定員に80名近い参加者が集まり、関心の高さが伺えました。

小川仙月さんは、チェルノブイリ原発事故から4年後、26歳の時、当時は旅行者もまれだった白ロシア共和国(現在は、ベラルーシ共和国)に渡りました。そこで小児血液病センターで治療を続ける子供たちの家族に会い、その経験を書籍(「白ロシアからの手紙」現在絶版)や講演会で伝えました。

その後も継続して、原発問題を市民の立場から研究されてきました。本学習会でも多くの資料や情報が紹介されましたが、ここでは抜粋して報告します。

  • チェルノブイリ事故の実態が明らかになり始めたのは、事故から3年後。放射線量の測定が進み、また、子供の体の変調も見られるようになった。人は、1年も経つと事件に慣れるものなので、これからも意識して注意していこう。
  • 3月15日、茨城県を高濃度の放射能雲が通過。日立市は9時10分に毎時4μSv、つくば市では13時30分に産業総合研究所で1.54μSvを観測している。この時間帯に、どこで何をしていたのかは、記録しておいたほうがよい。
  • 食品汚染について、今後は、加工食品に特に注意するべき。物流の盛んな日本では、物流を読む必要もある。
  • 風評被害という言葉は、消費者と生産者の間に対立を生み出している。加害者は、あくまで東電だということを忘れないで。
  • 日本人には引き返すチャンスがあった。過去の重大事故(89年福島第二原発、91年美浜2号機、07年柏崎原発)の時に脱原発を決断していれば、今回の惨事は免れたかもしれない。つくばからわずか70㎞の東海第二原発でも地震直後に外部電源が停止。非常用ディーゼル発電機も3機のうち1機が間もなく停止し、綱渡り状態だった。東海村村長は廃炉を求めているが、原発が立地する自治体の首長が廃炉を表明したのは過去に例が無い。茨城の脱原発は今がチャンス。
  • 原発周辺の住民は、廃炉により職を失うことを心配して、脱原発に賛同できないでいる。脱原発には雇用の創出、街の活性化が不可欠。みんなで知恵を出し合って、活気ある茨城を創っていこう。

学ぶものの多い学習会でした。事実を知るのは怖いけれど、大人が学び、考え、決断し、行動していかないと、子供の未来は守れないと実感しました。今後もこうした学習会に参加して情報を更新し、知識を増やしていきたいと思います。

いろいろな質問が出ていましたが、日常のTV、新聞やインターネット等や、最近たくさん出版されている書籍などの情報の中から、比較的に得られやすいものを別として、当日会場でもう少し時間があったらみんなで聞いておきたいことを、小川仙月さんに改めて聞いてみました。以下は頂いた回答です。

主な質問 と 小川仙月さんの回答

①今後日本で茨城、福島で生活して行く上で、安心材料はゼロでしょうか?
A:ご質問をすこし言い換えてみますがこう言う趣旨でいいでしょうか?
  ・今後茨城県で安心して生活できるのでしょうか?
  ・今後福島県で安心して生活できるのでしょうか?
  もしちがっていたら、ごめんなさい。

Q:今後茨城県で安心して生活できるのでしょうか?
A:2つの事を考える必要があります。一つめは既にばら撒かれた福島第一原発の放射性物質の問題です。この問題は地域によって程度の差はありますが、既に「取り返しがつかないことが起きている」という事をわかってください。茨城県も汚染されました。だから安心して生活はできません。福島ほどではない、地域によって濃淡がある、これらのことを前提に、どの程度気を付けた生活をしなければならないかはご自分で考えてください。その際、「空間線量の高さ」と「食糧の汚染」を必ず二本立てで考えてください。 

二つ目は、皆様が眼の前の東海第2原発の運転再開を認めたら、皆様の生活は2011年3月10日以前の福島県民と同じ状況に戻る、ということです。茨城県民が「東海第2原発の廃炉」を決めるまで安心できません。しかしこの二つ目はまだ取り返しがつかないことになっていません。この原子炉の運転を永久に止めれば茨城県は一歩「安心して生活できる県」になります。 

Q:今後福島県で安心して生活できるのでしょうか?
A:浜通りの原発周辺と中通りは生活できません。親類の方がいらっしゃるのでしたら、汚染の少ない県へのお引越しをすすめてください。たいへんな決断が必要な事だと推察します。しかし私は「人生をやり直すだけの価値がある」決断だと思います。「安心」は「安全」がないと成立しません。浜通りの原発周辺と中通りは「危険」です。 

②4号機が危ないと言われていますがどうなんでしょうか?
A:危険です。 

Q:どこを見れば危険を予知できますか?
A:大新聞・テレビ「だけ」から情報をえるのは危険です。インターネットの情報にも接しておいてください。お家にその環境がないなら作ってください。今回福島の事故では日本人は大新聞とテレビにこれでもかというくらい騙されました。もう二度と同じ轍を踏まないでください。インターネットの情報にはウソも混じりますが本当のことも伝わります。私はインターネットメディアのtwitterで3月15日の午前中ずっと本当の事を伝え続けました。情報を「多方面から」えて「多面的に」分析して、どれを信じるか「自分で決める」事をしてください。 

Q:4号機のプールが倒壊した場合、全基の冷却作業ができなくなり、全ての放射能が放出される事態になったら、あきらめてこの地域にとどまれるレベルですむのでしょうか?何とかして避難をしなくてはならないことになるでしょうか?
A:避難してください。私は実家がある九州に避難するつもりです(私には子どもはいません)。 

Q:その事態に対して、個人、地域、国で備えるべき事は何でしょうか?
A:「浜通りに再度の大地震が来ませんように」と祈るしかありません。建築的な対策としてもせいぜいプールにつっかい棒を当てるくらいしかできません。こうした補強ではすこしマシになるくらいです。建屋のがれきがすこしづつ撤去され、燃料棒を1本づつ取りだし、安全なキャスクへと移送がすむ十数年?の間、同じ状態です。「何も対策がとれないという事か!」……ひどい事を言う人だと思われるかもしれませんが、この事態の本質は「既に取り返しがつかないことが起きている」という事です。 

そもそも・・・という話に戻ってみます。私たちはチェルノブィリ原発事故を見て、日本の原発をいますぐ全部止めろと言ってきました。それは原発事故というものはいったん発生すると「対策のとりようがない」事故だという事をチェルノブィリ事故から学んだからです。だから、元を断たねばこの問題の本質は解決しないのです。 

このご質問の答えには一つだけできることがあります。六ヶ所村の再処理工場の操業を停止させてください。4号機で私たちを恐怖に突き落としていている使用済み核燃料、日本中のものがこの六ヶ所村に集められています。六ヶ所で事故が起きた場合、いまの数百倍「後悔」することになります。逆もまた真なりです。六ヶ所の再処理工場を止めれば、日本中の原発の息の根も止まります

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